知人から「“Microsoft アカウントが削除されました” というメールが突然届いたんだけどこれ何?」という相談を受けました。
このメールが届くのは該当の Microsoft アカウントに長時間サインイン(ログイン)していなかったため、「このアカウントは利用されていない」と Microsoft 側に判断されたためです。
実は、Microsoft アカウントは定期的にサインイン(ログイン)しないと強制的に削除される仕様となっているのです。このことは Microsoft 公式のサービス規約でも明言されています。
今回は「Microsoft アカウントを長期間放置すると無断で削除されるって本当なの?ウソなの?」についてわかりやすく解説いたします。
MS アカウントを長期間放置すると強制削除されるのは本当
Microsoft アカウントは「2年間いちどもサインイン(ログイン)されない場合は強制的に削除される」仕様です。
そのことを Microsoft 公式のサービス規約では以下のように記載しています。
Microsoft アカウントおよび関連付けられている本サービスをアクティブな状態に維持するには、少なくとも 2 年に 1 回はサインインしていただく必要があります。
(中略)
この期間中にサインインしない場合、マイクロソフトはお客様の Microsoft アカウントを非アクティブとみなし、お客様に代わって停止します。
(中略)
お客様の Microsoft アカウントが停止された場合…まず、Microsoft アカウントを使用して本サービスにアクセスする権利は直ちに終了します。次に、マイクロソフトはお客様の Microsoft アカウントに関連付けられた本データまたはお客様のコンテンツを削除するか、その他の方法でこれらと、お客様およびお客様の Microsoft アカウントとの関連付けを解除します。
この規約部分を簡単に言うと…
という感じです。規約で言う「停止」とは「削除」のことです。
使われていない Microsoft アカウントを削除するということは、Microsoft 的にはクラウドサービスなどのリソースが空くということなので…おそらくは嬉しいことなんだと思われます。
まあ、手心は加えられず無慈悲にサクッと削除されることでしょう。
Microsoft アカウントが削除されるとどうなるの?
Microsoft アカウントが削除されると、Microsoft が提供するクラウドサービス OneDrive が使えなくなります。当然 OneDrive に保存されているデータも削除されます。
また、「@Outlook.jp」などの Outlook.com で発行されたフリーメールアドレスも失効するので使えなくなります。それまでに送受信していたメールも読めなくなります。「@Outlook.jp」のメールアドレスをネットサービスの登録用メールに設定していたりすれば被害は甚大かと。
あとは、Office ソフトのライセンスも Microsoft アカウントで紐づけされています。削除された Microsoft アカウントに紐づけされている Office ソフトがあるならそれも使えなくなります。
放置アカウントはなんで強制削除されるの?
放置された Microsoft アカウントは悪意のある第三者に悪用されたとしても、被害にあったこに気が付きにくいです。2年間利用されていない Microsoft アカウントを強制削除する理由は「不正アクセスから守るため」との説明が Microsoft サービス規約にあります。
Microsoft アカウントは2年に1回は必ずサインインしよう
Microsoft アカウントへのサインインは、OneDrive や Outlook.com など Microsoft が提供するサービスへサインインすることでカウントされます。
Windows パソコンを Microsoft アカウントで運用しているなら、パソコンにサインインする(電源を入れる)だけで毎回サインインしたことになります。
もし、複数の Microsoft アカウントを作成しているなら、今はメインで使っていなくても保持するために2年に1回は必ずサインインするようにしましょう。